チャイナタウン あらすじと評価

あらすじ

舞台は1930年代のロサンゼルス。かつてチャイナタウンで警官として働いていた過去を持つ、私立探偵ジェイク・ギテス(ジャック・ニコルソン)のもとに、モーレイ夫人と名乗る女性がやってきます。ダム建築技師のホリス・モーレイの身辺調査をギテスは引き受けるのですが、その女性は実は偽物で、ただの浮気調査のはずが、背後には水道の利権に絡む大きな陰謀が隠れていました。

調査を進めるギテスの前に本物のモーレイ夫人、エヴリン・モーレイ(フェイ・ダナウェイ)が現れます。様々な秘密を抱えるエブリンは、ギテスに真実を話そうとはしません。そして、ギテスは事件から手を引くよう何度も脅されます。

粘り強く調査を続けるギテスは、ついに陰謀の全貌と、エブリンの秘密を見つけ出すのですが…。

フィルム・ノワールの香り漂う、ハードボイルドの名作

アカデミー賞をはじめ、数々の賞に輝く名監督ロマン・ポランスキー。父親はユダヤ系ポーランド人、第一次世界大戦でユダヤ人狩りを経験するという過去を持ち、独特の感性と才能を持ちながら、常軌を逸する行動でも知られています。

この映画はフィルム・ノワールと呼ばれる、重苦しく退廃的、破滅的な雰囲気で描かれた犯罪映画ですが、現代風の映画を見慣れた人にとっては非常に退屈な作品に思えるかもしれません。実際、見るとすごくどんよりします。

探偵物は好きなジャンルなのですが、数あるハードボイルド作品の中から『チャイナタウン』を選んだのは、原作のないオリジナルの脚本であるという点と、どうしようもない閉塞感と破滅的なラストがとても印象的だったからです。ジャック・ニコルソン演じる探偵ギテスは活動的でタフな探偵ですが、ハッピーエンディングとは無縁な、重苦しい雰囲気を漂わせています。それが、タイトルにもなっている、排他的で深い闇を思わせるチャイナタウンという街の持つ怪しげな雰囲気と相まって、映画全体に非常に重たい空気を漂わせていました。

チャイナタウンで起きた犯罪を、よそ者の白人警官であったギテスが見て見ぬふりをするしかなかったように、大きな権力を持つ巨大な陰謀と欲望の絡む事件を前に、探偵ギテスはなすすべもありません。どんなに頑張ってもどうすることもできない。この点が、他の爽快なハードボイルド映画とは大きく違う点で、非常に興味深いところでもありました。

探偵ギテスが登場する、続編『黄昏のチャイナタウン』は、ポランスキーではなくジャック・ニコルソンが自分で監督、主演を務めています。

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