マグノリア あらすじと評価

あらすじ

ロサンゼルスのある1日。

クイズ番組の元プロデューサーのアール・パートリッジは末期癌で、息子との再会を望んでいました。その妻リンダは、アールとの結婚がお金目当てだったことを悔いていました。アールの息子、怪しげな男性向け自己啓発セミナーを主催するフランク・マッキーは父のことを憎んでいました。付添看護士フィル・パルマは、アールのためにマッキーと連絡を取ろうとします。

クイズ番組の司会者ジミー・ゲイターは癌で余命2ヶ月。娘との関係を修復したいと願っていましたが、娘のクローディアは父親が自分にしたことを許せず、そのために今も自信を持てずにいました。そんなクローディアに、ロス市警の警察官ジム・カーリングは恋をします。

今ではパッとしない人生を送っている、クイズ番組のかつての天才少年ドニー・スミスは、罪を犯そうとしていました。そして現在の天才少年スタンリー・スペクターは、クイズ番組で人気者になることよりも父親に愛してもらうことを望んでいました。

少しずつ重なり合う9人の人間模様が描かれ、最後に驚きのラストが訪れます。

ポール・トーマス・アンダーソンが描く人生賛歌とメッセージ

年をとるにつれ、人生って本当にいろんなことが起きるものだなということを実感します。突然の事故、病気や怪我、不運に見舞われたり、失敗、浅はかな行いを後悔したり。時には幸せな出会いがあり、誰かを幸せにしたいと願ったり、思いがけない出来事に出会ったりします。

『マグノリア』では、9人の登場人物の9つのエピソードが描かれます。まるで大輪のマグノリアの花の、それぞれ形の違う花びらが少しずつ重なり合うように、9つのエピソードが少しずつ重なりあって1つの大きな物語を形作っているようでした。いろんな場所で誰かと誰かが繋がっているという、人生の不思議さを感じます。

9つのエピソードの中で繰り返し語られている、いつか後悔することになるような人間関係については、深く心に刺さるものがありました。親が子を愛さないのは不幸なことですが、そんな悲劇が世界中にあふれています。不幸な子どもを救ってくれる誰かが、いつか現れるのかもしれませんが、いつか後悔することのないような関係を築くことが大事なのだというメッセージが込められているようにも感じました。

映画の最後で、全てを洗い流すような不思議な雨が降ります。肩の力がふっと抜けて、何か幸せな気持ちになれるラストです。

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