シコふんじゃった。

あらすじ

大学4年生の山本秋平(本木雅弘)は、楽しく適当に大学生活を過ごし、コネで就職も決まり、あとは必要な単位をもらうばかりでした。

秋平の卒論の指導員である穴山教授(柄本明)は相撲部の顧問。講義をさぼってばかりいた秋平は、単位のために相撲の試合に出ることになってしまいます。

とりあえず試合に出た秋平は当然ながら惨敗。相撲部OBたちにバカにされた秋平は、絶対勝ってやる!と、本気で仲間と共に勝利を目指しはじめます。かつては名選手だった穴山は、ついに本気になった選手たちに猛特訓をするのでした。

そして試合が終わり、相撲部のメンバーたちはそれぞれの未来に向かって新たな一歩を踏み出します。無事単位を手に入れた秋平が選んだ道は、一体どんなものだったのでしょうか。

笑いながら心に沁みた、学生たちの心の成長の物語

コメディ映画かと思って見たら、ちょっと驚いてしまいました。

周防正行監督、『シコふんじゃった。』は、秋平をはじめとする個性的な相撲部員たちがそれぞれの心の葛藤と向き合い、一歩一歩成長していく青春ドラマです。

見た目も性格もバラバラな5人が一丸となって、大学の相撲競技のトーナメントで3部リーグ優勝を目指します。

プライドと自分の殻を文字通り破り捨てたスマイリー、自信と勇気を手に入れた田口くん、秋平の弟春雄は心身ともに傷ついて、そして本当に大切なものを見つけました。面倒なことを避けて楽しいことばかり選んで生きてきた秋平は、苦労して得た勝利に本当の喜びを知るのです。

 

物語の後半で秋平が言う、「ズルして楽するのは、もうやめた」というセリフ。

晴れ晴れとした表情が最高でした。

こんなふうに思えるようになった秋平には、この先きっと、辛くて苦しいときもあるけれど充実した人生が待っているのでしょう。

たった1人、何度も留年しながら相撲部の看板を守り続ける青木富夫(竹中直人)の姿は何とも切ないのですが、ばかばかしくて情けない姿が逆にかっこよくもありました。

相撲部のマネージャー川村夏子(清水美砂)は、つかみどころがなくて不思議な存在。さらっとした色気は清水美砂本人の魅力でもあり、マネージャー役が彼女でなかったら、もっと全然違った雰囲気の作品になってしまったかもしれません。

そして最後に、春雄の大ファン、間宮正子(梅本律子)。この映画のオーディションに合格した一般の方だったのだそうです。正子もまた、相撲を通して大きな成長を遂げます。

この映画は実はみんなが主役の映画だったのではないかと思います。かっこいい主人公だけが頑張るのではなく、みんなが頑張って、みんなが成長する物語。コメディとしてもとても面白いので、ぜひ見てほしい作品です。

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